061

セピア色のリップスティック



唇がまだ痛い
片手じゃ足りない程
季節は巡ったのに

君の髪を梳いた指に
絡まったままの傷
今夜もまた会ってしまう

散らかった部屋を
掻き分けて作った君のスペース
模様替えしても
埋められない僕がいて

散らかった部屋で
繰り返しめくった君のページ
もうどこを探しても
見つからない答え

リップクリームだけ
転がってる君のスペース



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