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空の傷跡



それでも光は滲んだ
祈りを受け入れるように
背負った荷物を降ろした
肩に赤く痕が残った

それでも闇を広げた
静寂の溶け込んだ布みたいに
持ち方を少し変えてみた
それだけでずいぶん楽になった

そんな気がした
実はどこかでわかってる
全ては偶然で
全ては有限で

それでも光は滲んだ
祈りを受け入れたとするなら
実はどこかに隠れてる?
奇跡や無限とか
その類のもの

しばらく闇を眺めた
見えなかったものが見えてきた
例えば満天の祈り
それだけでずいぶん楽になった

そんな気がした
僕らはどっかで繋がってる
全ては偶然で
全ては有限であるという
悲しき運命の下に

そしたら光は微塵だ
祈りはまず判りはしない
実はそれが意味なのか
全てが偶然だからこそ
祈りは輝くのか

空の傷跡から滲んだ光は
僕らをありのまま照らすんだ
悲しき運命の下に



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