母親が必死で何かを探してた 引き出しの奥までひっくり返してた 何を探しているのか聞いてみたらそれは 目の前の机にちょこんと乗っていた 母親が不注意だったと言うよりは 探し物はいつもこうなのかも知れない 見つけ出したいという想いが強いほど 目の前にあるものすら見えなくなる 例えば僕は答えを探してた 愛する人を疑ったりもしていた それらしきものをやっと見つけた時には 教えたい人は姿を消していた 見つけ出すのが遅かったと言うよりは 探し物はいつもこうなのかも知れない 見つけ出したいという想いが強すぎて 本当の目的すら忘れてしまう 今でも二人で何かを探してる 見つからないことはとっくに気付いてる 何を探しているのかなんて問題じゃない 目の前にあることを当たり前に思わない為 掌から零れ落ちていくと言うよりは 探し物は生きているという証明 見つけ出したいという想いが強すぎて 本当の目的すら忘れてしまって その都度傷付け合いながらまた消えていく 少しずつ積み上げながら無くしてく