どこかに夢を落としたらしい あの店を出るときは確かにポケットに入ってた わかったあの時だ つまづいて転んだ時だ 思ったより痛くて立ち上がるのに精一杯で 気付かなかったんだ 多分今頃風に運ばれ 僕の知らない場所で叶っているのだろうか からっぽのポケットが つまづいてできた傷より 痛くて痛くて前を見るのに精一杯で 気付かなかったということが一番痛くて この傷を癒す薬を いつか手に入れた時のためのスペースとして あるいは全てを 失う時がきても 誰かの手を温めることができるように 空けておけばいい