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センチメンタル小町



朝起きてすぐ歌を詠む掟
筆置きて思い描くは愛しき手
恋文もいちいち
五七五七七
一日の予定はまちまち
待ち人来ず暮れるたちまち

センチメンタル小町
この町に在る言葉たち
春に咲き誇るのを待ち
寂しさに耐えるカタチ

朝ぼらけ夢の中でも貴方だけ
雨戸開け差し込む光暖かで
ミソヒトモジで綴る
瞳を閉じて通ずる
一つずつ祈るように折る鶴
徒然なるままに花は舞い散る

センチメンタル小町
恋の道の上舵を断ち
遥か先を照らすキモチ
この距離をこえる二文字

センチメンタル小町
この町に在る言葉たち
春に咲き誇るのを待ち
寂しさに耐えるカタチ

2006/11/29 20:15

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