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緋く咲いた雑草、枯れる運命からのトウソウ
是は仕方無い
誰の所為でもないけど
言い訳は必要
だって私未だ咲けない
枯れる訳にもいかぬ
雑草
話は通じない
語彙は在っても愛が無い
逃走も一種闘争
だってこのままじゃ咲けない
枯れるのを待つだけの
雑草
雑草?
「じゃ其れで善い」など
社交辞令でも吐きたくないし
荒波とやらを前に
少し本気で諦めてしまうくらいなら
私はもがく雑草
生きることに貪欲な雑草
誰かに優しくなれるほど強くなりたいと願う
ただぬめぬめと生温い優しさを嫌悪する雑草
夜は明けてしまう
一歩ずつ確実に
確かめながら堕ちる様
だって夢までも朽ちそうで
原色の悲劇に溺れてたい
雑草
痛みは分け合えない
仮に愛しても他人でしかない
哲学で逃げ切れるかな?
だってあの子はもっと幸せそう
それも幻想だというのかい?
八度目覚めた先に
希望の一つ二つ見えてしまったなら
全て失う絶望にも
少しは立ち向かう意義はあるだろう
たとえ幻想だとしても
その幻想を作り出した自分をもっと評価してあげたい
そして優しくありたいと願う
強くありたいと願う
擦り傷を丁寧に舐め合う優しさに吐き気がする
緋く咲き続ける
2007/11/2 21:12
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