少しだけ君のほうに よせて傘をさす それが優しさとかそんなんじゃなくて ただ僕の傘のさし方がそうなんだ 歩いてくこの旅路も 少しだけ君よりで 僕は僕でそれなりに幸せであるなら 余った分は君に寄せてさしていければなあ 雨を降らす雲の形 教えられるまで見えなかった 僕が優しさと名付けたものにも 君を曇らせる雨は紛れていた 僕が君のほうに寄せた 傘の分だけ君の空を狭くして 雨の冷たさを奪っている ただ僕の君の愛し方がそうなのか 歩いてくこの旅路の 降水確率を計算して 僕はそれなりに得意気になってた ただ君の喜ぶ顔だけを求めていた 雨について思う形 教えられるまで見ようとしなかった 傷や悲しみに傘をさすだけじゃ 君の喜ぶ顔に届かないんだね 少しだけ君のほうに よせて傘をさす それが優しさとかそんなんじゃなくて ただ僕の傘のさし方がそうなんだ 君は向こうむいたまま だけどそばにいるね