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恋人以上 友達未満



ふと我に帰って
さっきまでがまるで夢みたいで
布団を境界にして
自分とそれ以外を判断するしかない

不透明故に透けている
助詞の不足した言葉の真意
沸騰した汗のせいで
除湿剤みたいな返事を選ぶ

「要するに」が口癖と
指摘されるまで気づかなかった
夜遅くに描く迷路
楽しんでいるふりで
実は悩んでいた
要するにこの関係を
第三者の手でほどきたいんだ
酔いが醒めても消えない幻
現実以上にしっかりと在る

ふと我に帰って
これからもきっと夢見心地で
毛布と夜空の境目
しるしをつけてそれぞれを線で結ぶ

太めに引かれた線
常識的に判断した上で必然の心理
不特定多数の哲学で
状況はどんな風にも姿を変える

金曜日に仕事を脱いで
月曜の朝まで裸でいたら
喉の奥に違和感を覚えて
風邪をひいたと思い
外出は控えていた
要するにこの関係を
自分以外のせいにして片付けたいんだ
酔いが醒めても消えない幻
真実の上にしっかりと重なる

2011/4/23 20:15

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