彼にとっては 世界が終わるほどの嵐 天の気紛れは 小さな翼をもぎ取った 僕はと言えば くだらない事で沈んでた こんなそよ風じゃ 流されることさえ出来ないや 生きようともがく小鳥を 跳ねとばした救急車 死にたいと嘆く僕らを 嘲笑うように散った翼 この手で拾いあげれば 明日の空を飛べたのに 生きようともがく小鳥を 跳ねとばした傍観者 彼にとっては 従うしかない運命 僕らよりずっと 生死においては勇敢で 僕はと言えば 逆らうことで保つ自我 差し伸べることに 何らかの理由が必要で 生きようともがく小鳥を 跳ねとばした救急車 赤信号のせいにして 背負わないように歩き始める この手で拾いあげても そのくちばしは拒んだだろう 生きようともがく小鳥は 偽善者を跳ねとばした 天の気紛れは 彼の生きていた証である 小さな翼をもぎ取った そして何も無かったように 死にたいと嘆く僕らを 嘲笑うように 少し悲しそうに