想月




天気のよい日曜日は
少し傾斜がきつくて
転がっていく時間は
味わえないまま胸の奥へ

少し左の景色を
どんな色に染めているの
浮かんでは消える私は
透明なまま雑踏に消えて

視界のぎりぎりで
視線の向き確かめて
本能のぎりぎりで
保ち続ける1cm

届いてるなら
このままで
届かないなら
このままで
ほんの少しだけ
触れた手を
お守りにして
明日もこのままで



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