愛し合ってるみたいに そばにいるのに 偶然手をぶつけるので 精一杯 閉じていく夕焼けに 重なる二人 明日には忘れられる 二つの影 僕にとっては マフラーみたいな この想いは 君の細い首を ただ絞めつける 処刑器具になってやしないか 少し心配で 傷付けて失ってしまう覚悟さえ 柔らかい声に消されたフリで笑ってる いつかこの首を絞められたとき 実は愛してた、だなんて吐き出してしまわないか 少し心配で 不安定な世界を 不確定な視界で 括ることでどうにか今日も バランスを保ってる 愛し合ってるみたいに そばにいるのに 小さな声で聞こえないように 零れるだけ 哀しげな三日月に よく似た気持ち 明日には忘れられる すべての現在を そう信じても マフラーみたいな この想いが 脆弱な覚悟を 拘束している 鎖でしかないこの現実を 少し忘れたくて 無彩色の未来に 無作為に地雷を 仕掛けるような毎日のなかで バランスを保つように 不感症の迷路に 感傷的なメロディ 奏でることでどうにか今日も バラバラにならず 君を想ってる