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フィナーレ
昨日の予行ではみんな
堂々とした態度で
さすが三年生だなって
背中に翼も見えた
雪に包まれた体育館
答辞を読む声が震えて
寒さのせいなんだろうか不安げに羽ばたいていく
普段は思い出しもしない
授業の風景とか思い出しちゃって
そんなのを全部いっぺんに想い出に変えるから
溢れ出して止まらないんだよ
いつでも戻ってくればいいじゃん
どんなに立派になってもお前らは生徒だよ
未来が見えなくてもいいじゃん
それはそれで面白いって笑える気持ち忘れないで
拍手に包まれて式は終わり
終わりを告げるチャイムが鳴る
最後の下校指導だね
時間なんか止まればいいのにね
吹き荒れていた雪が
何故かやんで晴れ間が見えた
人生もそんなもんだよ
不安なことほど大したことなかったりする
なかなか雪雲もうまい演出をする
涙を流す暇もなくみんなふざけてる
雪が降ってたら多分泣けてた
エンディングテーマはジャンヌの「振り向けば…」
そんなに頑張らなくてもいいじゃん
とか言っても聞かないだろう
お前らが好きだよ
全ては美しくていいじゃん
これはまさに感動のフィナーレ
思い出として胸に刻め
2006/3/14 18:10
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