おばあちゃんには もう会えないらしい どういう意味なのか その頃の僕には判らなくて 義務教育を走り抜けて それなりに年をとった今 僕に判ることは 僕は死ぬまで生きるしかないってこと 人生は避難訓練みたいなもので 死ぬ直前までおそらくフィクションで 全てを失ってから知るのだろう それが僕の真実だったってことに ややこしい仕事は 誰かに頼るしかない 何かの手続きとか フローチャートをなぞってハンコを捺して 命を救えるくらいの 労力と金を注ぎ込まれて僕は走り続ける 棺桶に向かって一直線に 人生は避難訓練みたいなもので その意味を知るときにはもはや手遅れで 全てを失ってから知るのだろう 失うほどのものをまだ何も手にしてないことに