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青寂
世紀末だって
過ぎれば昨日なんだって
そんな意味深な歌
楽しそうに歌う君の横顔
家の窓を拭いたり
家族でテレビを見るような
「らしい」年末から逃れ逃れて
そんな僕ら
何十年か後には君の子供が
似たような葛藤背負うのかな
笑えるね
どうなったって僕は僕だし君は君のまんまなんだ
探さなくたって大丈夫
本当の君なら僕が覚えておいてやる
新しいドアを開けなよ
僕ももうしばらくここで躊躇してから
後を追うよ
君の知らない相手と
最近は便利なものができて
走馬灯に映しきれない記憶まで
色褪せずに旅につれていける
大切なものが他にあると踏まえたうえで
やさしい君の笑顔を時々思い出すよ
デジタルの表示が切り替わったら
気付かれないまま新しい時間を刻み始める
歌い続けるんだ この胸に映る全ての色を
悲しみよりもっと深い青があって
喜びよりもっと鮮やかな青があって
君になんて言えばいいか
心の深いところで僕は考え続けて
答えはまだ分からないけど
その青がまた絵の具箱を重くさせて
全てを知ったと勘違いしては
何も分からないと絶望して
どうなったって僕は僕だし君は君のまんまなんだ
ちょっとの不安で立ち止まらない
本当の僕を君はどうせ忘れないだろう
新しいドアを開けなよ
僕ももうしばらくここで躊躇してから
後を追うよ
君のいない空の青を手に入れて
2006/12/31 18:52
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