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アスメロディ
空気のように文明が存在し
街に張り巡らされたそれは
今では五線符に見える
生き急いでた僕らを
そっと撫でるようなメロディ
白血球もこんな感じなのかな
体外のことにばかり詳しくなって
28年も付き合ってきたのに
誰かに頼らなきゃ故障箇所すら分からない
繊細で鈍感で
相反する全てを欲して
それは刹那の永遠
決して言葉遊びじゃなくて
こんな内容を描いてたって
全体としてはラブソングになってしまう
リアルまみれのフィクション
傷口がきちんと塞がるのは何故だか説明できるかい?
朝も夜も春も冬も
かわりばんこで新陳代謝する
記憶まで小綺麗になって
生き急いでる僕らを
そっと撫でるようなメロディ
世界の果ても多分同じ景色だろう
それでも目指せる強さを持ってる
君がいるから
ほら思い出してる
誰かを愛さなきゃ鼓動の意味さえ分からない
軽率で慎重で
対峙する全てが敵で素敵で
そんな幾多の経験
悟っては剥がれるのは仕様です
空き缶と見るか酸素缶と考えるか
言い始めたら地球に夜なんてこない
やたらシリアスなファンタジー
命が大切なのはザオリクが使えないからじゃないぜ
単純で複雑で
真っ白な全てを汚して
僕らは美しくなっていく
この素晴らしき淡泊な世界
言葉でもって現しながら
全然違うところに立っているんだ
雀一匹でまた違うメロディ
空に奏でながらまた次の夜へ
2007/3/29 21:38
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