仮庵



雨戸ごしに感じた秋の気配
どうやら夏は終わってしまったようです

僕を置き去りに地球は回る
立ち止まる僕を飲み込む時間の濁流

満たされないままの空腹感が
悲しい闇へと連れていってくれる
手を差し伸べてくれた君の顔さえ
裏切り者の作り笑いに見えた

液晶画面で見た秋の気配
例年よりも気温が低いようです

何も知らないまま全てを手にした
食べようとしたら腐ってて僕を汚した

満ち溢れているまぶしい光が
新たな闇を捜し求めている
僕を傷付けてくれた君は本当は
腐らない方法を正しく知っていた

雨戸ごしに感じた秋の気配
どうやら夏は終わってしまったようです



(元歌)
秋の田の かりほのいほの とまをあらみ
わが衣手は 露にぬれつつ

作:天智天皇
arranged by 8810+13
解釈


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