胸が痛いのは 遠心力で飛んできた 秒針が刺さるから 目の前に積まれた 未来の景色を片付けよう 乾いた足音が 眠りについた魔物を起こして アナタニカエル 戻れないから繰り返す アノヒニカエル 幻から浮かび上がる 傷が浅いのは 無彩色な風が吹いて 手元を狂わせたから 小指を絡ませた 大切な時間は色褪せて か弱く剥いた牙は 明日に向かう魔物に噛み付いた 会えなくて善い もう別れないで済むから 愛を突き付けても 幻なら傷つかない 戻れないから繰り返す アノヒニカエル 幻から浮かび上がる アナタニカエル