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氷柱の詩
伸ばした手が凍てついて
まるで氷柱みたいに
景色を透かしながら
冷たく輝くのです
流れることすら出来ず
ダイヤに憧れた姿は
ガラスより脆く渦巻いて
散らばる場所も選べない
それでもいいかなって
笑えるのは「強さ」でしょうか?
悲しい運命であっても
光の具合で綺麗に見えたなら
それはもしかして「強さ」なんじゃないかって
掛け算の九九みたいに繰り返して
僕は解けていくのです
差しのべた手に噛み付いて
温もりを振り払って
必死にもがいたせいで
体が熱いのです
それすら「優しさ」に
なってしまう季節だとしたら
孤独なんて誰も感じないで欲しい
解けることに罪悪感を背負ってしまうから
誰にも気付かれたくないって
闇に堕ちていく前に
貴方のいる景色を透かしてしまうのは
僕の「弱さ」なのでしょう
貴方の手の温もりのせいで
こんな寒い夜に解けてしまいそうです
あんなに望んだ結末なのに
どうしてこんなに寂しいのでしょう
貴方の胸の中で眠れるのに
どうしてこんなに寂しいのでしょう
こんな二人もいいかなって
笑えるのが「強さ」なのでしょうか
貴方の涙を少しでも温かくできるなら
僕は笑いながら解けていけるよ
2006/1/4 20:59
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