吐き出せない言葉など おとなしく胸の中で腐っていてほしい 痛いのはもう嫌なんだ 自分だけそっと消えるような術は無いらしい 耳を澄ましても もう聞こえない 別の誰かに向かい始めた 僕の全てを照らし出す声 射抜かれるなら せめてその冷たく 柔らかい刃で 一思いに 吹き荒ぶ北風の 欠片に君の温もりを 繋いでしまわないように この想いごと 報われない優しさなど 彩りの無い部屋で燃えていればいい 冷え切った僕の手は その炎によってのみ少しだけ救われる 白く創られて 脆く消え去った 境目に戸惑う僕の背中を 闇の向こうへ突き飛ばす声