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静寂と雑踏



吐き出せない言葉など
おとなしく胸の中で腐っていてほしい
痛いのはもう嫌なんだ
自分だけそっと消えるような術は無いらしい

耳を澄ましても
もう聞こえない
別の誰かに向かい始めた
僕の全てを照らし出す声

射抜かれるなら
せめてその冷たく
柔らかい刃で
一思いに
吹き荒ぶ北風の
欠片に君の温もりを
繋いでしまわないように
この想いごと

報われない優しさなど
彩りの無い部屋で燃えていればいい
冷え切った僕の手は
その炎によってのみ少しだけ救われる

白く創られて
脆く消え去った
境目に戸惑う僕の背中を
闇の向こうへ突き飛ばす声

2006/1/9 0:40

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