526

アイマイ



気付いたら僕は君だった
目の前にいる君はつまり僕だ
そんなハズないって否定する僕は
君の存在によってのみ肯定される

逃げるのに疲れたら誰かになってしまいたくて
誰かになったらなったでまた僕になってしまう
逃れられないうえに向き合えない偶像は
君がそばにいてくれるから姿を辛うじて確認できる

曖昧なアイの歌に今
交点のようなものを見つけて
会いたいと願う想いの合間に
冷たく輝く月のような
存在こそ原罪だとしても
過去や未来に罰も丸もない
流れ続ける時計の針に貫かれた
僕の体の原動力は君だ

気付いたら君は僕だった
目の前にいる僕はつまり君だ
そんなすべてを肯定する君を
僕の原罪となって消えてしまえばいいのに 

原作:No.5289 I am only me. 投稿者:武詩人さん 2007/7/29 0:24

前へ/次へ
リストに戻る